アート系作品50年を振り返る 2006-04-01 アート 0映画 5区にあるAction Ecolesでは、50人のシネアストでアート系作品50年の歴史を振り返る特集が開催中だ。ベルイマンの『処女の泉 La Source』(4/7上映)やパゾリーニの『マンマ・ローマ Mamma Roma』(4/21)は学校をさぼっても見る価値があるし、モーリス [...]
作風が近づいたり離れたり。 “Cezanne-Pissarro” 2006-04-01 アート 0 親交があった美術家二人の合同展は楽しい。同じような題材の作品を見比べたり、二人の作風が近づいたり離れたりするのを感じることができ、単独の作家の回顧展とはまた違った味がある。オルセー美術館で開催中の「セザンヌとピサロ」は、その線上にある展覧会だ。約20年にわたるお互いの影響を、年 [...]
辛辣たる現実。 2006-04-01 本 0 ●Le Rapport de la CIA : comment sera le monde en 2020?/ Nos vaches sacrees 今回紹介する二冊は、フランスでここしばらく話題になっているものだ。二つとも現在の、そしてこれからの世の中についての分析を提案して [...]
一見穏やかに見える作品だが。 “Pierre Bonnard” 2006-03-01 アート 0 ボナールは日本人に人気がある。三岸節子をモデルにした芝木好子の小説『火の山にて飛ぶ鳥』には、主人公の色彩が「ボナールばり」と形容されている箇所がある。(羽)も、ほどほどに好きだった。「だった」と過去形にしたのは、パリ市近代美術館のボナール展を見て、この画家についての印象が複雑に [...]
幸せに。 2006-03-01 本 0 ●La Plus Belle Histoire du bonheur 春です。まだ暖房は消せないけど。まだ木々が緑になるにはちょっと早いけど。もう3月。春です。 ここ何カ月、あるいは何年も低迷しているフランス。精神安定剤の使用量がヨーロッパ一(世界一?)と評判のフランス人。社 [...]
精神と肉体の親密な一体化。 “Bernard Faucon” 2006-02-01 アート 0 今年56歳のフランスの写真家、ベルナール・フォコンの、1976年から95年までの回顧展。 第一部は、等身大の少年の人形たちが、フォコンの故郷、南仏の風景の中で遊ぶ、初期のシリーズ〈学校休暇〉だ。人形たちは、一部本物の少年を交えて、海岸で寝そべったり、雪合戦をしている。昔のグラ [...]
国から国へ。 2006-02-01 本 0 ●Jean-Marie GOURIO “Alice dans les livres” 小さいときから本が好きだった人にとって、『不思議の国のアリス』と聞くと、子供のころのこと、子供の時に読み聞かせてもらったり、自分で読んだアリスの冒険が思い浮かぶだろう。 [...]
『路上観察で歩くパリ』(角川書店) 2006-01-15 本 0 パリの街を歩いていると「これはな~に」と、ガイドブックがまったく役に立たないような不可思議なものに出会うことが多い。著者は、強い好奇心と鋭い観察眼で、街角ごとに「??」と立ち止まり、ユーモア溢れる考察を繰り広げる。「屋根? 壁?」、「ふさがれた出入口」、「光るものにはフタ」、「 [...]
芸術への反逆。 “DADA” 2005-12-01 アート 0 「絵画は終わった。誰がこのプロペラよりも良いものを作れるだろうか?」。1912年、パリで行われた航空見本市を訪ねたマルセル・デュシャンの言葉だ。これは世界初の芸術への終末宣言で、のちにダダの姿で具体化される芸術の危機の予言でもあった。第1次大戦直前にイタリアで生まれた未来派が、 [...]
女性の感覚。 2005-12-01 本 0 12月、クリスマスシーズンということで今回は2冊紹介しよう。(樫) ●Nina Bouraoui “Mes mauvaises pensees” 本年度ルノドー賞受賞の本作は、ニナ・ブラウイの第9作。彼女は現代フランス文学の代表的女流作家といってもよい [...]