見ているうちに ターナー像が変わっていく。 “Turner et ses peintres” 2010-04-01 アート 0 ロンドンのテート・ブリテンで昨秋開催されたターナー(1775-1851)展が、パリにやってきた。今年の展覧会の白眉である。「画聖」というにふさわしいターナーの作品が、初期から晩年まで、最後には疲れてフラフラになるほど見られる、ターナーファンにとっては堪えられない展覧会だ。パリ展 [...]
男装姿のムーロン 2010-03-01 シャンソン 0 ★★★Mouron 小さな体で男装姿のムーロンは、アニメの主人公のポニョを男の子に置き換えたような感じのする不思議なキャラクターが魅力的。70年代にミシェル・フーガンが率いた〈ビッグ・バザール〉からソロ歌手に転向して以来、長い間、パリのプチ・テアトルやキャバレーを中心に活躍してき [...]
『それが人生だ! カラヴァッジョから ダミアン・ハーストまでの消えゆく生』 “C’est la vie! Vanites de Caravage a Damien Hirst” 2010-03-01 アート 0 天使が頭骸骨にもたれて眠っているポスターを見て、こんな気色悪い展覧会に人が入るのかと思っていたが、水曜日の午後は団体で満員だった。 題名のVanités(消えていくこと、虚栄)は、旧約聖書の伝道の書第一章に由来している。「Vanité des va [...]
他を寄せつけない政治風刺漫画 2010-03-01 本 0 Les Requins Marteaux発行。7.5€。 ●Willem “Casse toi pauvre con!” しばらく前に、ヴィレムの反骨精神溢れるナンセンスBD『Cœur de chien(イヌの心臓)』を紹介したが、彼 [...]
HOMMAGE A MARCEL GIUGLARIS — 故マルセル・ジュグラリスさんに捧ぐ 2010-02-15 本Profil / Media:話題の人 0 「心は日本人」 マルセル・ジュグラリスさんの数多い思い出の中でまっさきに思い出すのは1973年1月にベトナム和平協定が調印される直前に、まだサイゴンといっていた町の外人記者用のプレスセンターがあったコンチネンタル・ホテルの前でばったり出会った時のことだ。サイゴンの空港には入国を [...]
ポーランド出身の反体制派女優兼歌手 2010-02-01 シャンソン 0 ★★★★Anna Prucnal 「ワルシャワの熱い魂」こと、ポーランド出身の反体制派女優兼歌手アンナ・プリュクナルの久々のパリ公演を待ち続けてきたファンも少なくないだろう。祖国を捨て、1979年に〈東の夢、西の夢〉のリサイタルでパリデビューし、数年間パリジャンを熱狂させたが、そ [...]
イサドラは、自然を 唯一の教師とみなした。 2010-02-01 アート 0 “Isadora Duncan, une sculpture vivante” モダンダンスの祖で、当時の慣習に反して素足で踊ったことから「素足のイサドラ」とあだ名されたイサドラ・ダンカン(1877-1927)の生涯を追った珍しい展覧会が開かれている。心 [...]
20万部を売った写真集 2010-02-01 本 0 ●Izis, Paris de rêve パりを撮り続けた写真家というと、ドワノーが真っ先に頭に浮かぶだろう。生まれがよかったせいもあるけれど臆せず人々の間に入り込み、そのノリで彼らの生き生きとした表情を正面から切り撮ったドワノーの写真は、一つの物語。 それに引き換え [...]
英仏混血歌手のエミリー・ロワゾー 2009-12-01 シャンソン 0 ★★★Emily loiseau 英仏混血歌手のエミリー・ロワゾーは、メルヘンの世界を思わせるファッション感覚が楽しい。1975年生まれで、ラ・グランド・ソフィーと同じ遅咲きの実力派で、つい最近、仏ポップス界の新進歌手たちにとって最も名誉あるコンスタンタン賞を受賞したばかり。3年 [...]
トレードマークの仮面は アンソール自身の分身…。 James Ensor展 2009-12-01 アート 0 高校のころ、美術部の教師に引率されて、都会までアンソール(1860-1949)展を見に行った。がい骨や仮面をかぶった人物が殺人やノゾキや意味不明の行為をする絵は、田舎の高校生に強烈な印象を残した。ニューヨーク近代美術館MOMA主催のアンソール展が、オルセーで開かれている。昔好き [...]