他を寄せつけない政治風刺漫画


Les Requins Marteaux発行。7.5€。

●Willem “Casse toi pauvre con!”
 しばらく前に、ヴィレムの反骨精神溢れるナンセンスBD『Cœur de chien(イヌの心臓)』を紹介したが、彼は政治風刺漫画でも他を寄せつけない。地域圏議会選挙も近づいてきたことだし、この新作のページを次から次へとめくりながら、フランスの政治状況について考えてみるのも悪くはないだろう。やり玉に上げられるのは、サルコジ大統領、ダチ元法相、オルトフ内相、クシュネール外相、ロワイヤル元社会党大統領候補…。彼ら、彼女らの自分の権力や欲望だけを大切にした茶番劇が、一コマであざやかに表現されている。天下の大統領をここまで茶化していいのか、と心配になるくらいの過激さだが、桟敷席のボクらは笑いがとまらない。あああ、胸がスッキリ!
 リベラシオン紙に連載されている一コマ漫画だけに、フランスの政治の動きを追っていない人はちっとも笑えないかもしれないな。タイトルは2年前の農業国際見本市で、握手を拒んだ見学者に放った大統領の一言。「とっとと消え失せろ、くだらない奴め」。大統領らしからぬ品の悪さ。茶化されてもしょうがないね。(真)

*669号で紹介したイジスの写真集『PARIS DES REVES』に関してこんなメールを頂きました。「この写真集は、1950年に出た同名の写真集に入っている写真も含んではいるけれど、展覧会のために、息子の手で新しく編集された別物です。50年版『PARIS DES REVES』は、75点の写真それぞれが、コクトー、ブルトン、エリュアール…といった人たちの文や詩と見開きになっているものです」。ご指摘ありがとうございました!  読者の方にはごめんなさい。