ゴンクール賞 2000

●Jean-Jacques Schuhl "Ingrid Caven"  今年のゴンクール賞は、Ingrid Cavenというドイツ人歌手・女優を中心人物とした25年ぶりのJ.J.シュールの新作だ。  一言でいって、この小説は難しい。鍛錬されたフランス語、繊細かつ奇抜なエクリチュールは勿論、ドイツ語・英語なども織り...
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女が語る男、男との関わりから浮き上がる女…

●Camille Laurens "Dans ces bras-là"  カミーユ・ロランスの第7作目にあたるこの小説は今秋の話題作の一つで、すでに数々の文学賞の候補にされている。  物語は、語り手である女性が道で見...

現実と虚構の交錯

●Weitzmann "Mariage mixte"  この小説の基盤には実際に起きた不可思議な事件がある。9歳の子供が行方不明になり、妻と別居していた父親が殺人容疑で逮捕される。一時釈放された彼は逆に妻に容疑をかけ、私立探偵を雇って幾つかの証拠らしきものをえるが、裁判では彼が殺人者とされる。不思議なことに、最後まで...

セリーヌの声

●Anthologie Celine   フランス、日本でも年々、セリーヌの読者は増えている。昨年はガリマール社の文庫シリーズのひとつ、Imaginaireシリーズでセリーヌの博士論文が再版されたが、先頃、すでに入手不可能であったセリーヌのレコードがCDで再版された。  このCDでは、ミッシェル・シモンとアルレッテ...

フィリップたちの官能小説。

 日本でも知られるフィリップ・ソレルスの新作『Passion fixe』、そして『ベティー・ブルー』の原作を書いたフィリップ・ジアンの『Vers chez les Blancs』。彼らの新作はいずれも「官能的」だ。  ソレルスにおける「官能」は、小説の中でTaoが多く語られるように、ある意味 (東洋) 哲学的であるの...

サルトルとB…

●Lignes, nouvelle serie, "Sartre-Bataille", mars 2000 今年の頭からフランスのメディアにサルトルがよく登場している。サルトルについての本がいくつも出版され、雑誌・新聞での特集はもちろん、サルトルの名が付く広場までつくられた…。もちろんすべては、サルトル没後20年を記...

冬は文学賞の季節。

●Je m'en vais, Jean Echenoz editions de Minuit, 1999 : Prix Goncourt  地図で北極はなかなか見づらい。それは世界地図の上部にある直線であるか、飛行機から見るような一つの点でしかない。前者の場合は側面しか見えず、後者の場合はそれを見おろすことしか出来...

ガイドブックはなにがいい?

  夏休み。フランス各地を発見してみたいが、ガイドブックはなにがいいだろう。  人気があるのはGuides Gallimard。カラー写真が豊富だし、たとえばプロヴァンス地方に限っても "Var"、"Bouches du Rhone" など5冊でカバーしていて、とにかく詳しい。名所旧跡だけでなく、各地方の自然や風俗に...
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礼儀を教えてやるからね

■ J.-L. Fournier / Je vais t'apprendre la politesse (Payot) 他人を尊重することは礼儀から、と「礼儀」を教科に取り入れる中学校が増えているという。若者を対象としたこの本は、大上段からではなく...
 

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