ラヴァルダン氏の目玉焼き 2013-03-25 ノルマンディーの作家と食 他 0 今は亡き映画監督、クロード・シャブロルは食通として知られていた。それもシンプルでいながら味わい深い伝統的な料理に目がなかったという。料理名からとった『Poulet au vinaigre チキンのビネガー風味』というスリラー作品があるくらいだ。 名優ジャン・ポワレ演じるラヴ [...]
フランス人はオムレツが大好き。 2013-02-20 ノルマンディーの作家と食 他 0 それも「baveuse(よだれを垂らしている)」といわれる、中の方が、流れ出るようなオムレツ。フランスの友人たちは、このとろりとした半生のところをパンですくっては味わい、目を細めている。昨年夏、トロントから友人のマンディさんが来て、パリのカフェで食事をすることになった。ボクがオ [...]
冬の根菜たち–その② 2013-02-09 ノルマンディーの作家と食 他 0 betterave betterave 主にフランスの北部で栽培されている赤ビーツbetteraveも冬ならではの根菜。繊維質に富んでいるだけでなく、ポタシウム、マグネシウム、カルシウムなどの貴重なミネラル分が豊富だ。砂糖をとるために栽培されている甜菜(てんさい)の親類で、少々 [...]
ジョルジュ・サンドの食卓から12 2013-01-22 ノルマンディーの作家と食 他 0 サンドは、芸術仲間たちを生まれ故郷であるノアンに招き、手厚くもてなした。そこで供されるのは、新鮮な果物やチーズ、おなかがいっぱいになるジャガイモや米の料理、ジビエ、そして、イギリスやイタリア、スペイン、ロシア料理など、旅からヒントを得た外国料理。パリ左岸のレストラン〈Magny [...]
冬の根菜たち…その① 2013-01-18 ノルマンディーの作家と食 他 0 ●céleri-rave 秋から冬にかけておいしい根野菜の一つ。根セロリと訳されている。茎を食するセロリに近い野菜だが、根茎を食する。大きいものは1キロを超えるが、小さめの方が中央にすが入っていなくておいしい。リンなどミネラル分も豊富。八つに切り分けてから3ミリほ [...]
ジョルジュ・サンドの食卓から 11 2012-12-06 ノルマンディーの作家と食 他 0 旅をこよなく愛したジョルジュ・サンドには、その思い出から生まれた小説も多い。1833年12月、サンドは新しい恋人である詩人のアルフレッド・ド・ミュッセとイタリアに出かける。そして、この年の暮れから翌年8月までの間を水の都ヴェネチアで過ごした。 『モザイク職人たち』( [...]
ジョルジュ・サンドの食卓から 10 2012-11-07 ノルマンディーの作家と食 他 0 『ナノン』(1871年)は、サンドが67歳の時に書いた小説。主人公は、農村でつつましい暮らしを送る12歳の孤児ナノン。この少女が成長していく過程を通して、フランス革命期の田園風景を浮かび上がらせている。当時の農民は貧しく、パンを食べることができるのは週末だけ。平日に食 [...]
ジョルジュ・サンドの食卓から 9 2012-10-06 ノルマンディーの作家と食 他 0 『笛師の群れ』(1853年)は、サンドが得意とする田園小説のひとつ。18世紀後半のフランス中部の美しく厳しい自然を背景に、子供たちが成長して恋を育んでいく様子が鮮やかに描かれる(そのうちの一人はサンドの恋人だったショパンがモデルといわれている)。 舞台は、サンド愛好 [...]
ジョルジュ・サンドの食卓から 8 2012-09-05 ノルマンディーの作家と食 他 0 理想主義者と言われたサンドの代表作のひとつである『魔の沼』(1846年)。冒頭では死神にとりつかれた農民をテーマにしたホルバインの版画にふれられているが、本編ではフランス中部の牧歌的な農村が再現されている。光に満ちた美しい詩のようにつづられている素朴な人々の毎日の暮らしは、都会 [...]
ジョルジュ・サンドの食卓から 7 2012-08-17 ノルマンディーの作家と食 他 0 『魔の沼』(1846年)は、サンドが42歳の時に書いた作品。「田園小説四部作」の1作目であり、広くフランス人にも愛されている。舞台は例によってサンドが子供のころから慣れ親しんでいる、自然豊かなフランス中部のベリー地方。まじめで働き者の農夫の青年ジェルマンと、貧しいなが [...]