Pouilly-en-Auxois
プイィ・アン・オソワ、運河はトンネルに入る。
▶︎ブルゴーニュ特集は、全5回にわたって掲載します。
その1「博物学者ビュフォンの製鉄所へ。」
その2「ユネスコ世界遺産・フォントネー修道院と『ガリア戦記』古戦場へ」
その3「フランスの美しい村フラヴィニーの宿」
その4「プイィ・アン・オソワ、運河はトンネルに入る」
その5「ブルゴーニュワイン900年の歴史を刻んだシャトーで昼食を」
運河は、この町で長さ3333mのvoûte(トンネル)に入る。1825年から2千人ほどの炭鉱夫が7年間をかけて掘ったトンネルは、両端から掘り進めるのではなく、井戸を30ほど掘ってそれらを貫通させたという。運河で標高が一番高いプイィは、大西洋に流れる水系と地中海へと流れる水系の分水嶺でもあるそうだ。
港には建築家、坂茂氏が設計した 「ブルゴーニュ運河資料館」(休館中)とボートハウスがある。ボートハウスにはかつてトンネル内でペニッシュを曳いていた曳船 (タグボート)を展示。ペニッシュが電動になる前、トンネルの外では馬や人が、トンネル内ではこの蒸気の曳船がペニッシュを牽引したのだという。トンネル内は4月〜10月なら遊覧船で見学可(2h、13€/8€)。不定期なので観光局で確認を。
Office de Tourisme de Pouilly en Auxois
Port de plaisance – 1 rue de la Coopérative 21320 Pouilly-en-Auxois
火〜土 9h-12h30/14h-17h30 Tél : 03.8090.7736
www.tourismepouillybligny.fr
週末は音楽クルーズ (17.5€)やランチクルーズ(45€)も運行。
www.cap-canal.fr
Chailly-sur-Armançon
シャトーでのご馳走めざして、ラストスパート。
運河の自転車レーンから県道977bisに入って15分くらい走ると、緑のなかにシャイー城のとんがり屋根が見えてくる。サイクリング最後を祝うディナーの予約をしたのだ。ゴルフ場、テニスコート、プール、スパもあるホテルのレストランは敷地が広大だ。大回りして城門をくぐる。
レストラン「ラルマンソン」(上の写真)ではジャン=アラン・ポワトヴァンさんがブルゴーニュ料理を現代的にアレンジした料理と、ソムリエのティエリ・ルデューさんが選ぶ銘酒モンテリー、ヴォーヌ・ロマネ、プュリニー・モンラシェ、ジュヴレ・シャンベルタン…を楽しむ。ふと、懐かしい調べ…竹内まりやの歌が流れていた。聞けば城主は日本の方なのだそうだ。
Hôtel Golf Château de Chailly – Restaurant L’Armançon
Allée du Château 21320 Chailly-sur-Armançon
Tél : 03.8090.3030 www.chailly.com
宿泊はシャトー内も可能だが、シャトーから100メートルくらいの場所にある、Clos Champagnac にはアパルトマンも。2人用(125€〜)、6〜12人用など。reservation@chailly.com
Châteauneuf-en-Auxois
古城シャトーヌフから、オソワを一望する。
城の窓からオソワ地方が一望できる。シャトーヌフの要塞は12世紀に礎石が置かれ13世紀には主塔が造られた。その後、ディジョンを首都としたブルゴーニュ公国のフィリップ3世善良公の家令フィリップ・ポーが、城を今の形に改修。礼拝堂にある彼の墓は泣き男たちが亡骸を囲む大きな厳かな彫刻作品だ。
「フランスの美しい村」ラベルを得た村もゆっくり散歩したい。絶景ポイントに行けば、城の北側に、ブルゴーニュ運河の水量調整のための5つの貯水湖のうち最大のパンチエ湖が見える。キャンプ場や砂浜、プールなどもあり、夏は賑わう。プイィで電動自転車を借りて行くのもいい。(「旅の準備」欄を参照)。
Château de Châteauneuf 21320 Châteauneuf
入城料:5€。月休 (元旦、5/1、11/1、11/11、12/25も休館)。
9月〜6月: 9h30-12h45 /14h-18h (夏期時間はサイトで)。
Tél : 03.8049.2189
https://chateauneuf.bourgognefranchecomte.eu/
*「自転車でゆっくりブルゴーニュ」特集、一部からお送りします(郵送料をご負担いただいております)。こちらのページからお申し込みください。