アンヴェール駅(2号線)から向かうところといえば、サクレクール寺院だが、パリの住民であるからには、観光コースではない散策を楽しみたい。本日目指すのは、〈アール・サンピエール〉素朴派絵画の展示で知られる美術館だ。展示されている作品はもちろんのこと、19世紀建築を代表する鉄骨建築も素晴らしい。ここに来ると、目の前に世界に名だたる観光名所があるとは思えないゆったりとした時間が流れ、たっぷりと降りそそぐ日差しになんとも幸せな気分になれる。 〈マルシェ・サンピエール〉という6階建ての布地のデパートも必見だ。エプロンや枕カバーなど完成品もあるので、ここで生活に必要なものや、パリらしい土産を探すのもいいだろう。安価なプリント地が多く売られている地上階で、ピクニック用に水色のチェックのコットン地(0.99€ ! /m)を2m買った。生地を購入するには、店員さんに欲しい分だけ切ってもらい、伝票を作成してもらうことが必要。それらをまとめて会計で支払う仕組みなのだ。 モンマルトルらしい急な階段を上っていくと感じいいカフェレストランL’Eté en pente douce をみつけた。スタッフも親切だし、気の利いた料理を出すので、テラスで食事としゃれこんだ。その前から広がるルイーズ・ミシェル公園は、静かで緑が多く、サクレクールまで続く小道があって散歩に最適だ。ただし、人けがないのをいいことに露出狂が出没することもあるのでご用心を。 9区側にも足をのばせば、例えばTrudaine大通りにはしゃれた店も多いので、観光地のけん騒を忘れて食事を楽しむのにうってつけ。(里) |
Basilique du Sacré Coeur L’Eté en pente douce Square Louise Michel セメントが乾く前に歩いちゃったヒトたちの足跡が… Halle Saint Pierre Marché St Pierre |