健康と美容が生活の中で重要な位置を占めるようになり、ちょっとしたことなら美容整形で簡単に変えられる今の時代。でも成年になったら絶対に(あるいはほとんど)変えられないものといえば、身長。
一般的に、ラテン民族は背が低く、ゲルマン、アングロサクソン民族は背が高い。フランス人の身長は、日本人の平均身長よりは約10センチほど高いといわれている。ラテン民族の血が多く入っている南仏出身のフランス人は、スペイン人やイタリア人同様に背が一般的に低く、ゲルマンやアングロサクソンの血が入っている、北部あるいは東部出身のフランス人は背が高いようだ。身長の足りないことに悩むフランス人の間では、「マシュマロを食べると背が伸びる」という言い伝えを信じて、成長期に食べている人もいる。本当に効果があるのだろうか。日本で「成長期に牛乳をよく飲むと大きくなる」といわれているように、乳製品をたくさんとった方がよさそうな気もするが。
フランス人のパスポートには、日本人のパスポートとは違って、しっかりと身長が記載されているが、EUに属する国でも身長を記載しない国もあって統一されていないのはなぜだろう。日本では、身長は177.5cmなどとミリ単位まで気にするが、フランスではセンチ以下は切り捨て1,77mと表記。フランス人の友人いわく、日本人は小柄な民族だから最後の小数点単位までの数字が大切なんだ、だって。日本でも最近は、食生活の欧米化にともなって、フランス人同様、平均身長が伸びているので、ミリ単位を切り捨てる時代が来るかもしれない。フランス人の平均身長も伸びていて、ぴったりと合う靴やズボンを探すのに苦労しているようだ。(有)