甘く、渋く、硬いもの…それはなあに?

 フランス人に「あなたは、日本語を話す時とフランス語を話している時の声のトーンが違うね」と言われた。そういえば、日本語を話す時は、声のトーンが高くなる。日本語では、丁寧に優しく語りかける時、声のトーンを上げる傾向があるような気がする。声は、私たちにとって重要なコミュニケーションツール。生まれながらに持ち合わせたものもあってさまざまであるが、渋い、甘い、ハスキーなどの特徴に分けることができるだろう。
 フランス人の声は日本人と比べると、低いトーンで、ハスキー声もしばしば。「それはフランス語は世界で一番魅力的な言葉で、低い声で語らなければ魅力が半減するからだ」というのだ。「また正式の場では、特に声のトーンを下げた方がエレガント。社会的にも身体的にもアピールする時も、かん高い声で語られたら頭が痛くなるだろう」と。なるほど女性をゲットする手段として声を落とすのは、男性にとって有利なことかもしれないと、鼻母音が多いフランス語のせいか、フランス人は顔を接近させてしゃべるのが好きなせいか、妙に納得させられた。
 ところで、一つの国なのに、いくつかの言語が使われているスイスなどの人たちはどんなふうに声を使い分けているのだろうか、と耳を傾けてみた。ドイツ語を話す時は、よりあごを緊張させて硬いトーン、フランス語を話す時は、少し低めの柔らかい感じ。どうやら、彼らも無意識のうちに声のトーンが変わってしまっているようだ。先日妊娠中のフランス人の友人に会ったら、話しぶりやトーンが変わっていた。「低い声で静かに話すようになったね」と言ったら、「胎児は母親の声をメロディーとして聞いているから、産まれた赤ちゃんの泣き声が尻上がりにならず、かん高くならないようにしたい」と言うのだ。でも低い声の産声なんて、少々気持ちが悪いと思うのだが。(有)


 

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