2004年の『Le Temps qui change』以来久々のアンドレ・テシネの新作は、1980年代前半のパリを舞台に、ちょうどこの時期世間を脅かし始めたエイズをとりまく男女を描く。タイトルの「証人たち」とは? 親しい友の死を看取ったこと? それともこの時代に生き残った人間だから? 母よりも女としての自己を主張する童話作家(エマニュエル・べアール)、その夫で売春を取り締まる警官(サミ・ブアジラ)、同性愛主義者でエイズ問題研究を先導する医者(ミシェル・ブラン)、 オペラ歌手を目指す女(ジュリー・ドパルデュー)とその弟でエイズに倒れる青年(ジョアン・リベロー)など、豪華なキャストが一時代を証言する。(海) | |