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植物園内にある自然誌博物館の前に、大きな竜の彫刻…。 | ||
●”Dragons” 5歳の娘が補助輪なしで自転車に乗れるようになってから、お出かけの範囲が広がった。今日は天気もいいので自転車で植物園まで行ってみようよ。 植物園には立派な桜の木が数本ある。満開のころをねらって散歩するのが我が家の年中行事になっていた。残念ながら、今年はお天気に恵まれず、行くのを渋っているうちに桜の時期を逃してしまった(写真は去年のもの)。桜はないけれど、新しく植えられた花たちがきれいだね、と話していたら、植物園内での自転車は禁止! と監視人に注意され、娘の顔がみるみる曇る。 自転車を引きながら通りかかった植物園入口にある自然誌博物館の前に、竜の形をしたニキ・ド・サンファルの大きな彫刻があって、子供たちがよじ登って遊んでいる。そうだ、”Dragons”という展覧会、行ってみようよ! 展覧会では、竜という空想の動物と人間がどのように関わってきたか、竜とはどういう動物なのか、という歴史と謎を探っていく。竜といえば、中国、アジアをすぐに連想するけれど、ヨーロッパでは古代ギリシャの時代からこの動物は存在していた。Dragonの語源はギリシャ語のdrak冢からで、「凝視するderkomai」という動詞から派生している、という。ふーん、竜のあの射るような目つき自体がドラゴンなのね。〈私のはじめは爬虫類〉、〈私の2番目は空気、火、土、そして水〉、〈私の3番目は奇妙な寄せ集め〉と名づけられた展示の前半が面白い。特に〈奇妙な寄せ集め〉では、竜が様々な動物の体の部分で組み立てられたことがよくわかって興味深い。 今回は、展示を低く、映像をふんだんに使い、説明文を少なくする代わりにオーディオガイドを貸し出すなど、これまでの展覧会よりもさらに子供たちにわかりやすいように、子供たちが参加できるように、という工夫がされている。「面白かった!」という娘の言葉に、自転車は残念だったけれど展覧会に救われた、とほっとした。(海) |
Museum national d’histoire naturelle : 植物園は毎日8h-19h30。入園無料。 |
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