18区のバルベス街を「ごちゃごちゃ騒がしい移民街」などと考えている人は、頭のスイッチを切り替えましょう。
サクレ・クール寺院のふもと、Place St-Pierre の周りに生は地屋さんが並んでいる。5階建ての〈La Maison Dreyfus〉の品数は圧倒的で、服飾デザイナーや演劇の衣装デザイナーが大切にしているお店。
生地といえば、Rue des Poissonniersを中心にジャワ更紗の店も多い。この鮮やかなプリント地を使い、アフリカ人用の服を縫い上げる仕立屋さんも何軒かある。
おしゃれをしたいけれどお金があまりない人は、Boulevard Barbesなどにある古着屋さんがお目当て。マグレブ系の迫力満点おばさんたちと競って、掘り出し物を見つけたい。こうした店にもデザイナーの卵たちが足繁く通ってきている。
地下鉄バルベス駅の脇にある、金細工(18k)のイヤリング、ブレスレット、ネックレスを扱う数々のお店も見逃せない。品数豊富であれやこれやと目移りがしてなかなか決められない。この界隈は競争が激しいせいもあって値段も安め。
そして、この「ファッション街」の新顔は、Rue des Gardesに何軒か並んでいる、若手クリエーターたちのブティックだろう。まだまだ客の数は少ないが、バルベス街の「勢い」でこれからどんどん伸びそうだ。(真)