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3月8日は〈国際女性デー〉。パリではレピュブリック広場からナシオン広場までデモ行進が繰り広げられ、例年以上の3万人が参加した。今年のデモで目立ったのは、ほとんどが都市郊外の団地に住んでいる、移民2世のマグレブ系やアフリカ系の若い女性たちだった。生まれたときからフランス社会で育った彼女たちが、自然と身につけてきた男女平等の価値感と、郊外団地の現実との間には大きなへだたりがある。 ちょっとでも派手な服装をしたり、他の団地の男の子と付き合うと、即座に娼婦呼ばわりされる。両親や兄に夜の外出を禁止される。知らない相手との結婚を強要される。ひどいときには性的暴力の被害者になる…昨年10月には、パリ郊外ヴィトリー市の団地で、ソアーヌという17歳の女性が焼き殺されるという事件まで起こった。 こうした状況を訴えて解決策を考えようと、ソアーヌのお姉さんなどを中心に〈Ni putes ni soumises 娼婦でもないし服従もしない〉という団体が誕生。2月1日、この団体に属する9人がフランス各地を回るキャンペーンの旅に出た。 行く先々で討論会が開かれ、時には、「マスコミに都市の郊外団地は無法地帯というイメージを植え付け、ゲットー化が進むだけ」などという批判も出た。 |
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