サッカーのフランス杯選手権はトーナメント形式で、実力の差関係なしの抽選で組み合わせが決まるから、アマとプロが対決することが多い。4月12日の準決勝では、昨年の1部リーグの覇者ボルドーと、準々決勝ですでに1 部リーグのストラスブールを破ったアマチュアリーグのカレーが対決。 デュガリやラスランドなど年俸数百万フランの一流プロと、市役所などで働きながら最低賃金以下の収入を得てサッカーに打ち込んでいるアマでは、最初から勝負はついているように見えた。が、試合は0-0のまま延長戦にもつれこみ、なんとカレーが3ゴールを決め、3-1で勝利。選手は感涙にくれ、競技場を埋め尽くした3万人あまりのファンは喜びにひたった。 条件のいい契約を求めて一流チームを渡り歩くプロたちに嫌気がさしていたサッカーファンたちは、町のクラブで鍛えられ、その町に残ってどこまでもチームプレイに徹するアマたちの動きに心から酔った。 決勝戦は、5月7 日、スタッド・ド・フランスで、相手はナント。みんなでカレーを応援しましょう。(真) |