ノストラダムスが、1999年7月下旬に地球上に異変(?)が起きると予言したそうな。で、日本ではノストラダムス熱が最高潮だそう。フランスはというと、彼が予言したとおり ? 今世紀最後の皆既食が 8月11日の昼ごろ仏北部を横断するとあって、みなバカンス地でワクワク、待機中 !
北大西洋上に皆既食が始まり、ノルマンディーはフェカン(12h18)に上陸後、北部を横断しストラスブール(12h30)を経て中東、インドへと、約100キロ幅の皆既食帯をなしながら移行していく。
なんでもパリで皆既食が起きたのは1724年のことでルイ15世が14歳のとき。真っ昼間の暗黒の世界、天空にはいつもは見えない星たちの鮮明な輝き。こんな現象が1961年2月15日にもフランスの南東部で生じている。天文学者によれば、同じ場所に皆既食が起きるのは約370年ごとだそう。フランスで次の皆既食が起きるのは2081年9月3日、これはどうみてもわたしには体験できそうもないので、8月11日の皆既食は見逃せない。この日、パリは99%、リヨンは89%、マルセイユは81% の部分食だけれど、街灯が調子を狂わせ灯るかもしれません。
日食は太陽と地球の直線上に月が入り、月の影が地球に落ちて生じるのだけれど、皆既食は太陽と月の直径が同一になったときに起きる現象。つまり太陽は月より400倍大きいけれど、地球と月の間の距離より400倍の遠距離にあるので、地球から見るとぴったり月と太陽が重なってしまうので起きるのだそうです。
今世紀最後の皆既食とあって、超音速旅客機コンコルドも73年以来2回目の観察飛行を実施する。フランス天文学協会がコンコルドを借り切ってロワシー空港 – 大西洋 – 同空港間を時速2200キロ、高度 1万7千キロを約2時間飛行、途中皆既食帯に入り、地上で見るより3倍の長さの6分間、片方の窓から月の影を追い、もう一方の窓から皆既食を観察するという企画。ちなみに皆既食体験飛行の料金は前方座席は12 800F、後方は12 300Fだそうです。(問い合わせ・予約: Eclipseinfo99*)。
またこの日は、皆既食帯に入る各地でさまざまな催し(Flash欄に掲載)が行われる。例えばランスでは、カテドラルの前で皆既食直後、光がもれだす瞬間にジェシー・ノーマンが高らかに歌い出すといった、またとない企画が組まれている。
でもひとつ心配なのはこの日の天候だけど、フランスの気象庁はきょうから5日先の予測しか教えてくれない。で、七夕には「8月11日、晴れますように!」と書いた短冊をつるしました。(君)
*Eclipseinfo 99 : www.cieletespace.fr
Tel.01 45 89 81 44/Fax.01 45 65 08 95