衣料小売店は全国で20~30%の売上減、パリのデパートは30~50%の来店者減少、カフェ・レストラン、ホテルも38~51%客足が減ったと、パリ同時テロの影響がいろいろ取り沙汰されている。最も深刻な影響を受けるのは、航空会社、旅行業、商店、レストラン、ホテルなど、仏国内総生産(GDP)の8%を占める観光部門だろう。まさに13日の朝、第3四半期の経済成長が0.3%と発表されたところに今回の無差別テロ。経済に影響の出なかった1月のテロとは状況は違う。テロのリスクが長引き、人々が萎縮すれば対仏投資も鈍るだろうし、やっと回復してきた国内投資も消極的になるだろう。だが経済専門家は、米・英・西のテロの後に大きな経済的影響がなかったことを例に挙げ、長期的な影響は今後の内外の人々の取る態度次第だとしている。答えはずっと先に見えてくることだろう。(し)