欧州委員会は4月15日、欧州競争法に違反しているとして、米グーグルに告訴状を送った。インターネット検索サービスで「グーグル・ショッピング」を他社の同様のサイトに優先して掲載していることが、EU規則に反する「支配的地位の乱用」に当たるという理由。米マイクロソフトや仏ネット業者らの訴えに対し、欧州委が5年間の調査の末に告訴状送付に踏み切った。今後、グーグルへの聴取を経て、今年末頃には欧州委が裁定を下す運びになるが、グーグルは売上の最高10%までの罰金を回避するために、検索サービスとスポンサー機能の分離を求める欧州委との交渉を目指すとみられる。グーグルはこれまでにも個人情報の扱い方や欧州諸国での税金回避、著作権侵害問題などで欧州諸国やEUと係争があったが、今回の告訴状でEUはグーグルに対抗する意地を見せたようだ。(し)