エール・フランス-KLMグループ(AF-KLM)のドジュニアック会長は9月4日、次期戦略「パーフォーム2020」を発表した。ハブ空港を経由せずに地方都市を結ぶポイント・トゥ・ポイント方式の推進と、子会社トランサヴィア航空による格安路線事業拡大の2つが柱だ。
今年末に終了する経費節減策で一定の成果は上げたものの、まだ中距離路線は赤字のまま。エールリネール、ブリテール、レジオナルの地方航空会社3社が2013年に統合されてできた子会社オップ!(HOP!)で国内地方都市や欧州の都市をポイント・トゥ・ポイント方式で結び、帰省客や観光客向けの格安路線に力を注ぐ。また、欧州や地中海諸国を目的地とした観光客を対象にトランサヴィア航空の路線も拡大。フランスとオランダ以外の欧州都市に焦点空港を作って人材を現地採用し、現在53機の保有機数を2018〜19年には120機に増やし、ライアンエアーやイージージェットが制する格安航空市場に食い込みたい考えだ。莫大な債務を抱えながらも営業利益を回復しているAF-KLM は再建をかけて思い切った戦略を展開しようとしている。(し)