PSAプジョー=シトロエンと国は10月22日、国がPSA子会社の銀行「バンクPSAフィナンス(BPF)」に最高70億ユーロの保証を行うことで合意した。
BPFは親会社PSAの業績不振のために経営難に陥っており、国とPSAの話し合いの結果、民間銀行30行が融資続行に加えて新たに50億ユーロの融資を行なうことを約束。さらに、BPFの格付けを維持するため、国がBPFの借入れに50億〜70億ユーロの保証を行うことになった。この政府保証の見返りとして、政府はPSAの監視役会に従業員と政府の代表を1名ずつ送り込むこととともにPSAの再編計画の見直しを求めた。前者に関しては、PSAは合意したものの、再編計画の見直しのほうには難色を示している。7月にPSA経営陣が発表した国内8000の雇用削減に対する労組の反発は強く、抗議行動が続いている。これを受けて、モントブール生産再建相はPSAに対して、解雇ゼロと数百規模の雇用維持を求めた。
PSA側はそうした雇用維持の約束を拒否。現在続けられているPSAの労使交渉は難航しそうな気配だ。(し)