歴史的建造物に恵まれ、見どころ盛りだくさんのフランス。そんなフランスをたっぷりと味わうにはドライブがうってつけなのだが、中でもフランスドライブ初心者におすすめしたいのが、地中海西部に位置するフランス最南端の島、コルス島だ・・・というわけで、今回はナポレオンの故郷として有名なこの島に行って来たので、その魅力についてお伝えしたい。
コルス島へは、パリから空路わずか1時間40分程度で到着する。島の北に位置するバスティア空港に降り立った私が最初に行ったことは、レンタカーのピックアップ。島内にも鉄道や路線バスもあるにはあるのだが、その本数は極めて少なく、ここでの交通手段は必然的に車となるからだ。
無事レンタカーを借り、約100㎞離れた貸別荘に向かう。中世の建造物や、けわしく美しい山々、手付かずの大自然。ここはフランスのどこにも似ていない、本当に特別な場所だ。
周囲の車の多くは外国人観光客らしく、景色を見ながらゆっくり自分のペースでドライブを楽しんでいる。パリのように無鉄砲に飛ばす若者も、あおってくる後続車もいないので、外国人でも安心して運転できるのが実にうれしい。「ドライバーにとって、ここは本当に楽園だねえ」とベティが助手席でつぶやく。そうして驚いたことに、私たちは貸別荘までの約100kmを一度も信号に当たることなく、ほぼノンストップで到着した。
滞在した1週間は、本当に夢のような時間だった。どの町も小さいながらも活気に満ちていて魅力十分なのだが、中でも中世さながらの城塞都市ボニファシオは、その美しさと迫力に心の底から感動すること請け合いなので、絶対に立ち寄ってほしい。
安定した気候のため、1年を通して観光客が訪れるコルシカ。真冬のパリもいいが、日常の束縛から心を開放したいときやリラックスしたいとき、訪れてみてはいかが?(和)