グラン・ブルヴァール周辺に住むシャルルはキャラヴァン・パラスというグループのミュージシャン。ジプシー系ジャズに興味を持つ3人のメンバーが、彼ら
のベースカルチャーであるエレクトロ・ミュージックを融合させたのが始まり、エレクトロ・スウィングと呼ばれるジャンルでグループ『キャラバン・パラス』
を結成。2年前の1stアルバム発表以来、フランス及びヨーロッパで既に250のコンサート、アメリカでも1カ月間のツアーをこなした。スウィング本場の
アメリカではフランス発のグループに非常に良い反応で、今年の夏も熱いリクエストにより再びツアーだそう。コンサートでは更に3人のメンバーが加わり計6
人となる。ベティ・ブープを想わせながらもパンチのある女性ボーカルのスキャットと共に、ライブはパワフルでアッパーテンポに盛り上がる。ジャズ、エレク
トロ、ロックの要素をそなえた音楽は幅広い層のファンを捉えている。レトロでモダンではじけるような楽しい彼らのクリップからもセンスの良さが溢れる。
現在2枚目のアルバムを制作中の彼らは、この界隈にあるスタジオでも多くの時間を過ごしている。昼間はビジネスマンが多いところだが、バー、レストラン、
映画館、クラブ、コンサートホールと昔から楽しみに飽きるこを知らないこのカルチエには、夕方になるとまた違った顔のパリジャンたちが集まる。スタジオで
録音を終えた後には大通りのお気に入りのバーで友人とアペリティフを楽しむのがシャルルのお決まりパターンだそう。
「周辺には昔ながらの美しい
パッサージュ(アーケード)があるし、フォブール・モンマルトル通りやマルティール通りには古くからの小売店が多く並びいつも活気が溢れている。お気に入
りの場所は数えきれないよ」。古き良さは残っていても保守的なところは全くない、いつの時代もポピュラーであったカルチャーが自然に感じられる魅力的な一
帯だ。(久)
www.myspace.com/caravanpalace にてアルバム、イベント、クリップらの情報。
移動居住車宮殿の一帯。
Passage Jouffroy 本屋、版画屋、骨董品屋など楽しい店ばかり。
写真は、シャルル。ダブルベースを担当。
アルバムは『Caravan Palace』、日本盤はRambling より発売。セカンドは秋にフランスで発表予定。
現在2枚目のアルバムを制作中の彼ら
パリでのコンサート。