Pourquoi pas ?
気になっていた美人を「On va diner ce soir ?」と誘った。そしたら「Pourquoi pas ?」という返事。英語の「Why not ?」と同じような使い方。「ノンという理由はないわ」というニュアンスです。初めから「Avec plaisir」などと浮き浮き答えないのがパリジェンヌらしい。でも大いに脈ありで〜す。
canon
女性誌の表紙に「Canon au bureau」とある。「事務所に大砲」というのはおかしい?副題に「canonになれるコツ、同僚との関係」とある。この「canon」は「魅力的ないい女」という意味。「Marie, c’est un vrai canon !」という具合に、常に男性形で使われる。マリーさんは、(大砲のように威嚇的な)美人ということなのでしょう。「C’est une fille canon」と形容詞にもなる。
Les carottes sont cuites
A君、最近もてない。「Elle m’a plaqué…Les carottes sont cuites」そう彼女にまたふられてしまったのだ。「plaquer」は「張り付ける」という意味だが、話し言葉では「捨てる」。「Les carottes sont cuites !」は「万事休す」。なぜ「ニンジンが煮える」なのかは、よくわかっていないらしい。「C’est la fin des haricots」も同意。最後のインゲン豆まで食い尽くしたら「万事休す」
sans toi…
ガールフレンドがウインクしながら「Sans toi, je serais morte de chagrin」この「serais」は「être」の条件法。「sans」が「…がなければ」という条件あるいは仮定になっている。「あなたがいなければ、死ぬほど悲しいわ」泣かせるなあ。でもホントかなあ?
bimbo
「C’est une bimbo qui n’a rien dans la cervelle !」という若者の会話が耳に入ってきた。「頭の中になんにもないビンボー」って?この「bimbo」は英語がそのまま新語になった。「派手な美人だが、インテリジェンスに欠ける女性」「canon」とちがって軽蔑的なニュアンスがあるので、面と向かっては使わないように。絶交間違いなしだ。
Tu es fou !
誕生日に赤いバラをプレゼントしたら、彼女に「Tu es fou !」と言われた。「fou, folle」は「気の狂った」という意味だけど…ここでは、彼女は「(こんなことしてもらえるなんて)ふつうじゃないわ!」と喜んでいるのです。ふつうじゃないのは当然。だって「Je suis fou d’elle ボクは彼女に恋狂っている」
On se fait la bise?
初めて招かれた友人宅で話に花が咲いた。帰りどきに初対面だった奥さんに握手しようとしたら「On se fait la bise ?(キスしませんか)」と言われた。「Avec plaisir !(喜んで)」だからといって唇にキスしたら旦那さんに殺される。ビーズは頰にチュッチュッとする軽いキスで、ふつう左右に一つずつ。三つや四つの時もある。恋人に「Embrasse-moi」とせがまれたら、もちろん唇にやさし〜く。
Tu me plais…tu sais
きょうは「Saint Valentin バレンタインデー」。素敵な人がいて、ちょっと恋心だけれど、でも日本のように黙っていては心が通じない。かといって、すぐに「Je t’aime !」では、いくらフランスでもストレートすぎる。そんな時は「Tu me plais…」がさりげなくていい。「あなたのことを気に入っているんですよ」でもこれも、映画のセリフみたいできざかな。やっぱり黙って相手の目を見ながらキス。
J’en ai marre !
流しに食器が溢れている。洗い始めたがあまりの量に「J’en ai marre ! もうウンザリ!」とサジを投げた。不満を黙っていられないフランス人が得意の表現だ。夫婦ゲンカなどでも「J’en ai marre !」、「De quoi ? なにが?」、「De tes mensonges ! あなたのウソが!」という具合。これのきちんとした言い方は「J’en ai assez」です