シェールガスなど代替化石燃料の採掘方法に関するクリスチャン・バタイユ議員(社会党)とジャン=クロード・ルノワール議員(UMP)が率いる国会委員会の中間報告書が6月6日に公表された。同報告書はフランスのシェールガス埋蔵量調査と試験的採掘を行うことを勧めている。
シェールガスは「けつ岩層」から採取される天然ガスで、1990年代末から新資源として注目され、米国やカナダでは採掘が盛んだ。しかし、環境汚染の問題があるため、フランスでは2011年に水圧破砕法を禁止する法律が可決され、事実上シェールガスの採掘は禁じられている。しかし、トタルやGDFスエズなどのロビー活動はもとより、石油・ガスを輸入にたよる(年間680億ユーロ)フランスが国内で天然ガスを調達できるようにするべきとの意見も強い。今回の報告書は、最新の水圧破砕法は水や科学物質の消費がかなり抑えられているとし、開発を促す内容だ。しかし、開発に強硬に反対しているバト環境相や緑の党と、環境問題がクリアされれば開発に取り組むべきという社会党内の賛成派との対立がますます顕著になりそうだ。(し)