フルリストの養成学校
パリ19区にある、花屋さんを育てる学校がEcole des Fleuristes de Paris。1950年創立、ヨーロッパ最大のこの学校には、プロの花屋さんになることを目指し、毎年16歳から25歳の若者約500人が集う。花を扱う仕事は一見華やかだが、気温が低く湿度の高い環境での長時間の立ち仕事、早朝のランジス市場での仕入れなど、ハードな仕事。それでも、入学者の80%は女性。子供の頃からただただ花が好きだという、情熱あふれる若者たちが集まる。
彼らは学校での授業(1週間)と花屋での研修(2週間)というサイクルを繰り返しながら、CAPやBPといった国家資格の取得を目指す。見習い制度がベースになっているため、最終的に学生登録ができるのは見習い先を見つけた生徒のみ。この学校の運営はイル・ド・フランス地方の花屋組合で、この資格取得コースの授業料は無料だ。授業では、アート・フローラルはもちろん、一般教養、アート全般、植物学、販売のイロハなどをひと通り学習し、近い将来プロとして働く生徒たちに、実践で役立つ技術・知識を教えることが目的だ。生徒に一番人気なのはアート・フローラルの授業。講師陣にはMOF(フランス国家最優秀職人)も多く、この学校の卒業生もいる。また、パリを初めとするイル・ド・フランス地方には、オリジナルな花屋もあれば、セルフサービスを取り入れて価格を抑えたチェーン店もある。生徒たちはそれぞれの目指す方向にあった花屋で見習いとして働き、その間はSMIC(最低賃金)の25%〜61%を給料として受け取る。
26歳以上の大人用の集中コース、さらに外国人向けの2日から1週間の特別講義などの研修も随時企画されるので、興味がある人はぜひコンタクトを!