ホタテ!
4月下旬までが一番の旬とされているホタテ。ホタテといえばディエップ、フランスで一番の出荷量を誇る。駅から船着き場に向かって3分ほど歩いていくと、
マリーナに面して魚屋さん(あるいは漁師さん直売店)が軒を連ねる。この時期は、ホタテ、ホタテ、ホタテ!
売り子の後ろでは殻の高さを競うかのごとく、殻むきに旦那衆が精を出し、瞬く間に売れていく。この時期だからこそ生で食べたい。売り子のおばさんはカル
パッチョで召し上がれ、という。日本人ならワサビにしょう油、といきたいところ。磯の香りに隠れた甘みは、ホタテが持つ独特のもの。それは、かめばかむほ
ど出てくる。そのうま味が貝柱くん製の原点であると同時に、そういう食し方を求めた日本人にも脱帽。殻ごとオーブンで焼いてもよし、さっとソテーしてノル
マンディー風。山積みされた貝殻に付いた「ひも」を見て、欲しくなったのは私だけだろうか。(麻)