昨年8月、パリっ子の出払ったビュット・ショーモン公園のカフェ〈Rosa Bonheur〉で隣り合わせになったのがきっかけ。二人そろって1カ月限定の独身だった。それぞれ友人同伴。だが、気がつけば二人になっていた。4日後、フレデリックさんは、母の住むリヨンに彼女を連れて行く。予定を急変更して残りのバカンスはアヴィニョンで過ごした。
ともに、6歳と2歳の子供がいる。前の配偶者とは1998年結婚、今年離婚が成立した境遇も同じだ。子持ち同士の恋愛の難点を聞くと、「すでにややこしい人生を歩んできたんだ。だから二人の関係はシンプルそのもの。二人の時は二人で、片方が子供と一緒の時は子供も一緒に会うだけ」と彼。「お互い自分の子の世話は自分で。相手の子は自分の子供ではない。子供たちも、家族というより友だち感覚に近いわ」と彼女。アンヌさんは週の半分を、フレデリックさんは隔週で月に2週間、子供たちと過ごす。映画のアタッシェ・ド・プレスを務める彼女はイシー・レ・ムリノ市に住み、赤ちゃんサイトwww.monbebe.comを運営する実業家の彼は7区のRue de Bac駅近くに在住。それぞれ同じ通りに、前の配偶者が住んでいるそうだ。
「今のところ、同居は考えていないよ。離婚しても子供が幼い時は母親の近くにいる必要がある。近所にいると学区の問題もないし便利だよ」。フランスでは離婚の際、片親が親権を選ぶのではなく、共同親権をもつ。別れた相手の顔など見たくないのではと思うが、子供にとっては片親に会う機会を奪われるよりも、いいのでは。だが、子供が父と母の家を行き来するので、スペースがいるし、元の配偶者との協力態勢も重要だ。二人は理想的な複合ファミリーをつくりはじめたようにみえる。出会って1年強、エジプトをはじめ二人で5カ国を旅し、子供4人とはクレタ島で夏のバカンスを過ごした。最後にアンヌさんはポツリ。「今の関係は良好よ。でも彼との間に、子供が欲しくなれば状況が複雑になる。そう願う日が来るかもしれないけど、今は焦らず様子をみたいわ」(咲)
最近旅行したペルーの写真はカレンダーにして永久保存した。
これから相手に期待したいことは?
「がっかりさせないでね」(ア)「いい時間を共有すること」(フ)
前回のバカンスは?
「秋のはじめ、ペルー、ボリビアへ3週間の旅。リマから発つ世界一高いところを走る鉄道が最高だったよ」(フ)
夢のバカンスは?
「○○島。トルコブルーに輝く海。きっとパラダイスのようだわ」(ア)「世界中をほとんど旅したから難しい質問だよ。強いて言うならミクロネシアにまた行きたい」(フ)
最近、二人で見に行った映画は?
『Social Network』はエキサイティングだったよ」(フ)
お気に入りのレストランは?
Anika(112 rue Saint-Maur 11e 01.4806.1304 )
「家族経営の小さなインド料理店。料理はシンプルで飾り気なしだけど、味も温かな雰囲気も抜群よ」(ア)
カップルとしての満足度を5つ星でいうと?
★★★★9/10「来年は五つあげるわ」(ア)
★★★★★「彼女は特別な存在だよ」(フ)