政府の承認を受け、8月15日から規制電気料金 (仏電気公社EDFの電気料金) が3%~5.5% (一般家庭は3%) 値上げされた。EDFによると、この値上げは送電・配電料金の値上げ (2.5%~3.4%) に加え、発電施設の改修・近代化のための設備投資を反映しているという。1970~80年代に建設されたフランスの原発は老朽化のため改修・近代化が必要となっており、総額300億ユーロの設備投資が必要だ。同じく老朽化している送電配電網の改修を含めると、2009年の設備投資額は72億ユーロ、2010年度は80億ユーロに上る。2005年に政府とEDFとの間で締結された協定によると、電気料金値上げ率は2010年までは物価上昇率を超えてはいけないはずだったが、2009年の物価上昇率0.1%に対して、電気料金は1.9%上がった。消費者雑誌「Que choisir?」は、EDFの電気料金は2015年まで値上げし続けるだろうと予測する。庶民の生活にまた一つ重荷が増えた。(し)