世界中のアーチストの「芸」

● Propaganda   
 この夏、パリに残る人は、フェスティバル〈Paris quartier d’été〉を一度はのぞいてほしい。音楽、ダンス、演劇、パフォーマンス…、しかも世界中のアーチストの「芸」で私たちを魅了するプログラムが組まれている。
 その一つ『Propaganda』では、舞台の上で人民服もどきの衣装に身をまとった男女が、アクロバットを始める。しかも成功しないアクロバット、床にたたき付けられたり落下したりと暴力に近い。とはいえちょっとローレルとハーディのやりとりを見ているような笑いを誘うシーンが続いた後、舞台の真ん中に立てられた棒を使い、また観客の目の前で取り付けられたブランコを使いながら「えーっ、人間ってここまでできるの?」という、アクロバットを男女が披露する。すると半裸の女性のほうがギターを弾き始め…あるいはパジャマ姿の男性が宙づりにされた1本の細い紐の上に横たわり、寝返りをうったり寝言を言ったり…これはもしかすると「とある夫婦の生活」を描いているのだろうか?  舞台の裾では、女の子が効果音となる太鼓や鈴をならし、その脇では音楽というか音の出る機械を操作する男性が座っている。すべて手作りの不思議な世界。
 アクロバットを披露するのはオーストラリア出身のジョ=アン・ランカスターとシモン・イェーツで、太鼓をたたくのは彼らの娘グローヴァー。「野菜を食べなきゃ」、「自転車に乗ろう」、「裸でガーデニングを」などのメッセージを娘が観客へ舞台の最後に送る。ミニマルな舞台構成と研ぎすまされた肉体が披露するアクロバットが対照的で、印象に残る。8/15迄。(海)

Théâtre de la cité international :
17 bd Jourdan 14e  01.4313.5050
http://www.quartierdete.com/
水-土20h30 、日16h。5-21?。