10月25日、フランスのサッカー1次リーグの看板試合の一つ、マルセイユ(OM)対パリ・サンジェルマン(PSG)戦がマルセイユ市のヴェロドロム競技場で行われる予定だった。ところがPSGの選手数人がA型インフルエンザにかかっていることを考慮し、フランス・プロサッカー連盟のティリエーズ会長は、同日午後、急きょ試合の中止を決定。この中止に怒った、TGVなどでマルセイユにやってきたPSGファンの過激派数百人が機動隊700人と対立し、投石したりタイヤに火をつけたりした。そこへOMファンの一部が、鉄棒などをふるって襲いかかり負傷者10数名を出した。両チームの代表や、マルセイユ市の市議員などから、「数日前からジュリ選手などがA型インフルエンザに感染していることはわかっていたのだから、中止決定の発表が遅すぎた。土曜日に発表されていたら、PSGファンの大部分はマルセイユにやってこなかったはずだ」とフランス・プロサッカー連盟を批判。それに対しティリエーズ会長は「選手の健康が第一だ。これからもA型インフルエンザが広まるにつれて、こうした判断をせざるをえない機会が増えるだろう」と答えた。