中央アメリカ原産のアボカドは、中南米のスペイン語圏ではアワカテ(アグアカテ)あるいはワカモレ(グアカモレ)と呼ばれている。フランスではアボカと呼ばれ「弁護士」と同じスペル。ビタミンA や細胞の老化にブレーキをかけるビタミンEに富んでいる。「森のバター」といわれるくらいに脂肪分に富んでいるが、不飽和脂肪酸なのでコレステロールの心配もない。
八百屋で売られているものは、完熟でないものが多いので、2、3日早めに買ってきて、室温に置いておいて熟させるのがいい。皮が黒ずみ、指で押すと柔らかさが感じられるようになったら食べごろ。熟していないものは固いし苦みも強くおいしくない。薄緑色が美しい果肉は、空気に当たるとすぐ褐色に変色するので、レモンの搾り汁を振りかけることが大切だ。二つに割ってそのまま食卓に出すときも、切り口にレモンをこすりつけるようにしたい。アボカドはどこでも生食で、サラダやタコスなどに使われる。和風に薄く切ってワサビしょう油というのも、結構フランス人に受ける。カリフォルニア巻きにも欠かせない。