日本と同様、フランスも経済活動が減速化し、失業者や操業停止が増えている。経済省によると、失業者は10月にも47 000人増え、再び200万人の大台を超えた。経済協力開発機構OECDの予測では、2009年のフランスの失業率は8.2%に達するという。今のところは派遣社員や有期雇用の契約切れ(派遣社員の契約切れは8月に比べ25%増)によるものが主だが、この不況が長引くと正規雇用にまで影響が出てくるだろう。すでに10月から実施しているルノー、プジョーのほかに、今月も自動車産業を中心に化学、製鉄など製造業での数週間から1カ月以上にわたる操業停止が相次いでいる。
操業停止すると従業員は50%の給与(労使の取り決めで80%以上のところも)しか得られない。給与を減らさないために操業停止措置とせずに有給休暇や代休(RTT)扱いを従業員にすすめる企業もあるという。クリスマス直前のこうした暗いニュースに労働者の不安は増すばかり。結局、米経済が立ち直らないといけないのだろうが、オバマ大統領の手腕に期待するにしても、2009年は暗い幕開けになりそうだ。(し)