パリでも楽しく気軽にガーデニング。

肩の力を抜いて楽しい庭作り。 
10数年前に郊外に一軒家を買ったら、荒れ放題の小さな庭がある。もともと園芸は好きだから、地面をならして芝の種をまき、果実が実るようにとサクラやモモの木を植え、カンパニュラやケシなど多年生の苗も植えた。そして週2、3時間は庭師になったつもりで、水やり、雑草取り、芝刈り、アブラムシ退治、株分けなどに汗をかいた。
ところがこれだけ努力しても、周りの一軒家の庭にはとうていかなわない。そんな庭の芝はきれいに刈られ青々している。花も春先から晩秋までとぎれないし、その花も鮮やかな色合い…。ある日、その理由にはっと気がついた。みごとな庭を作っている家庭は、園芸好きの専業主婦(夫)がいるか、定年退職者家庭なのだ。そう、どんなに狭い庭でも、毎日時間をかけて丹精をこめなくてはいけないのだ!  それからは「こちらは忙しいんだから」と開き直って、子供たちがサッカーに夢中になって、クレマチスの芽を折っても、芝生がデコボコになっても、気にしないことにした。
そして10年が経ち、二人の子供も思春期になって独立した部屋が必要になり、近くに引っ越し。その引っ越し先の庭はというと、花壇らしい花壇もないし、芝生もデコボコ。庭の中央に大きなプラムの木が一本、奥にはムクゲ、そして庭の隅にアジサイとアイリス…それくらいだが、前の住人は乳児がいる共稼ぎカップルだったのだからこれが当たり前。ボクも彼らにならうことにした。といっても大好きなシャクヤクを数株、通信販売で取り寄せた。あとは、シブレットやタイム、ミントなどのハーブを一隅に植えただけ。
この庭の芝生には、初春からサクラソウ、スミレ、わすれな草と可憐な花たちが、次から次へと咲いていくから、芝を刈ることができない。5月になると芝はジャングル並み。わが家のネコはサバンナのライオン気分かうれしそう。ボクは、そんな芝に寝転がってツバメの飛翔に見とれる…。
庭作りを始めたい人に、無手勝流園芸家からのアドバイス。1)最初から理想の庭を実現しようと気張らず、数年がかりを目指す。2)時間のない人は、手間のかからない多年生の植物を選ぶこと。時間のかかる菜園作りはあきらめた方が無難。3)近所の庭を観察して、気になる花の、花期、成長スピード、丈夫さなどを覚えていく。4)近所の園芸好きな人と仲良くなって、いろいろ教えてもらったり、花の種や株を分けてもらう。5)花が少なくなる秋に、葉や実のきれいな草木にも注意を払う。6)モモやサクラ、フランボワーズなど果実が楽しめる植物も植えると楽しい。(真)

シャクヤクのつぼみがふくらんでいる。奥に雑草状態のわすれな草が見える。

上手な種や苗の選び方
 花の種売り場では、袋のカラー写真に惹かれてあれもこれもと買ってしまいがち。いつごろ種をまくのか、花期は、日向を好むのか日陰でもよいのか、どのくらいの高さになるのか、などが袋に明記してあるから、それをまずしっかり読むことが大切だ。望ましい花期、庭あるいはバルコニーに植える場所の日当たり具合、他の花たちとの釣り合い、などを考えながら慎重に選びたい。庭なら、直まきしてから間引きするだけでいい花も多いが、バルコニーやバルコニーの手すりのプランターや鉢で楽しみたいときは、種まき床やプランターなどに別にまいておいて、葉が何枚か出た時に移植するという手間をかけた方がいい。庭の場合、苗を買ってくるより割安だが、小さなバルコニーなら多年性の花の苗を買ってくる方が、失敗も少ないし、最終的にそれほど割高にもならないものだ。
苗を買う時は、はやっていて商品回転のよい店を選ぶことにしよう。苗も、花期、好む日当たり具合、成長した時の植物の高さ、などをまずチェック。ひょろひょろと伸びているものよりは、なるべく茎が太く、葉がぴんとしていて、ずんぐり低い苗の方が丈夫に育つ。根元がぐらぐらするものは根がしっかり張ってないので避ける。春先に、花がもう開いているような苗も並ぶが、ずっと温室育ちだったものが多い。こんな苗は、寒さがぶり返すと抵抗力がないので避けること。倍以上の値段がする大きい苗を買いたい気持ちはわかるが、植えてしまえばどんどん育っていくので、倹約して小さい苗で十分だ。多年草の苗は霜が下りる心配のなくなった3月後半から4月が買ってきて植えるのに適している。
バルコニーでハーブを育てて、ハーブティーを作ったり料理に加えたりする楽しさ。といってもハーブには、タイム、ローズマリー、セージのように、どちらかというと乾いた土、日当たりのよいところを好むタイプと、チャービル、シブレット、コリアンダー、エストラゴンのように湿った土でどちらかというと日陰を好むタイプがあるので、気をつけること。ミントも後者のタイプだが成長が早くどんどん広がっていくので、鉢などに別植えにした方がいいだろう。バジリコは花が咲くと葉が枯れていくので、花がつき始めたなと思ったら、それを取り除いていくことが大切だ。(真)


種まき用の土。


タイム、バジリコ、ミント。

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