SNCM各労組のストは10月13日で打ち切られたが、このストでいちばん話題になったのは、9月27日、コルシカ島のバスティア港に向かっていたSNCMの「パスカル・パオリ」号が数十人の労働組合員によって占拠されたシージャック事件。その指揮をとったのが、アラン・マスコーニSTC(独立運動派に属するコルシカ労働者組合)事務局長だ。38歳。 スタンドプレイと他の労働組合から批判も出たが「ときどき行き過ぎてしまうが、社会の不平等を目の当たりにすると我慢できなくなってしまうからで、別に後悔はしない。STCは革命を目指している組合なのだから。少しでも生活が楽になって、労働者の顔に笑顔が浮かぶのを見ることが何よりうれしい」 1968年にバスティアで生まれる。18歳でコックの資格を取得し、SNCMに入社。直ちに労働組合で活躍するようになる。1996年からSTC事務局長。 「ストレスがたまると、海に出て夜釣りをする。海と星に囲まれて、心静かなアラン・マスコーニに変貌するんだ」(真) |