現代を代表するバイオリニストの一人、クリスチャン・テツラフは、親しい人たちと室内楽を演奏するのが何よりの楽しみで、妹のタニアらとテツラフ弦楽四重奏団を結成している。今回のパリ公演も曲目の選び方がいかにもテツラフらしい。シベリウスの弦楽四重奏曲4番とシェーンベルクの弦楽四重奏曲1番は、いずれも20世紀初期の作品で、作曲書法は違っていても第一次世界大戦前の不安な雰囲気をよく伝えている傑作だ。他にハイドンの弦楽四重奏曲作品20の3で、これも暗い感じを持った名曲だ。
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●アーチー・シェップほか 11月前半のNew Morningのプログラムが充実している。4日はアーチー・シェップのカルテットとモロッコのグナワ音楽のミュージシャンが共演。5日は、今が円熟、聴き時のピアニスト、ジェリ・アレンのトリオ。共演は、ベースのダリル・ホール、そしてドラムスがマイルスの『カインド・オブ・ブルー』でおなじみのジミー・コブ。これは聴き逃せないなあ。8日はヨーロッパジャズを率いている3人、ソプラノサックスのジョン・サーマン、チェロのジャン=ポール・セレア、ドラムスのダニエル・ユメールが共演する。 いずれも21h。22e~24e。(Fnac) New Morning : 7 rue Petites Ecuries 10e 01.4523.5141 M。Chateau d’Eau |