ランスショービジネス界の顔役、エディ・バークレイが5月12日未明、心不全のため死去。享年84歳だった。 1921年パリ生まれ。カフェのギャルソンだった彼は、ピアニストを経て49年に小さな会社(のちのバークレイ社)を設立する。 この新しいショービジネスの先駆者は優れたアイデアの持ち主で、55年には仏初の33回転レコードを導入したり、カラフルなレコード・ジャケットやカタログを製作。仏一番の音楽プロデューサーとして、J・アリディやエディ・ミッチェル、ダリダなど新しい歌手を数多く世に出した。 私生活では、白のスーツが似合うダンディな彼はいつも若い女性に大もてだった。8回の結婚歴で一人の息子を授かっただけ。そして、結婚した女性はすべて黒髪の美女ばかり。そういえばダリダも黒髪だった。 アルコールと葉巻きタバコが原因で、79年から数度の心臓発作に襲われ、喉頭ガンも患う。「俺は人生に合格したが、死ぬことについては落第だ。J’ai reussi ma vie, mais j’ai rate ma mort」。サン・ジェルマン教会で行われた葬儀には、彼が育て上げた歌手たち全員が白い服を着て参列した。(南) |
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