17区にあるエコール・ノルマル・シュペリユール(パリ高等音楽院)のSalle Cortotで、火曜日の夜におこなわれるピアノコンサートは、若いピアニストのデビューお披露目のような会として知られている。ここは、オーギュスト・ペレが設計し歴史的建造物に指定されているコンサートホールで、音響もさることながら、すべて木でできた内装は雰囲気がよく、とてもあたたかみがある。 ”Mardis musicaux” という名称で、火曜日の夜に開かれるこの会は、Animatoという協会が主催している。若い音楽家、特にピアニストに、観客の前で演奏する機会が多く与えられるように、と10年前から活動が始まった。出演者の人選を担当しているリビック教授は、さまざまなコンクールの審査員としても世界中を飛び回わり、将来有望なピアニストの発掘にも力をそそいでいる。11月におこなわれる第5回浜松国際ピアノコンクールも訪れるそうだ。 現在約500人いる会員の多くは音楽好きな支援者たち。会員になるとコンサート、フェスティバル、コンクールへの招待やプライベートパーティーでのピアノの(出張)演奏などのサービスも受けることができる。 コンサートには、出演者やプログラムで選んで出かけて行くものだが、この「火曜日の音楽」の日には、むしろ新たな才能との出会いを楽しみに行くという考えが合っている。会員にならなくても、プログラム情報は送ってもらえる。コンサートの後に〈気持ち〉を出口の箱に入れるだけで入場無料、20h30開演。(尚)
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4日:Giuseppe Andaloro, Musica Miyazawa 25日:Igor Levit, Andrea Secchi *Salle Cortot : 78 rue Cardinet 17e |