「貧しい人やさげすまれている人たちから学ぶことが、ナチスの強制収容所の体験を少しずつ掘り返します。生還してからは、愛される女の幸福を味わうことができるようにと、その体験を自分の奥深くに埋めようと試みたのですが」とジュヌヴィエーヴ・ド・ゴール・アントニオーズさんは記している。 1943年、レジスタンスの一員だったジュヌヴィエーヴさん(当時22歳)は逮捕され、ドイツ国内の強制収容所に送られる。生還後、パリ郊外、ノワジーのスラム街でジョゼフ神父に出会い、彼を助けつつ、ド・ゴール将軍の姪という立場も利用しながら、戦後の復興からとり残された貧困家庭に人間らしい生活を確保するための新たなレジスタンスを開始。2月14日、81歳で亡くなるまで、貧困の過酷さを訴え、社会の無関心を告発し続けた。 「年老いて起きるのもおっくうな時があるのですが、そんな時は、非人間的で過酷な生活条件にもくじけず、子どもたちのために朝ごはんを用意している母親たちの勇気を思い起こすのです」(真) |
“Peu à peu, ce que j’apprends des pauvres et des humiliés laboure mon expérience de la déportation. J’ai essayé, des mon retour, de l’enfouir au fond de moi, pour vivre enfin mon bonheur de femme aimée; mais tout revient à la surface.” |