レトロ・メトロ:
METROPOLITAIN Tour 昔懐かし30年代の地下鉄の旅を体験
現在パリの地下鉄では、1930年代に活躍し、歴史的建造物の指定を受けた「スプラーグ号」が特別運行中。この列車が走るのは、6番線のクレベール駅からナシオン駅間で往復約80分。隔週の日曜日、14h30と16h30 の2回の運行だ。出発の20分前に到着してみると、車体を赤と緑に染めたレトロな列車がすでにホームに鎮座ましましているではないか。予想していた鉄道オタクのカメラ小僧の姿はないものの、数人の鉄道オタクおっさんが自慢の写真を見せあいっこ。赤い車両が 1等車。革張りでクッションのきいた椅子が、2等車の木製のベンチとは雲泥の差だ。もし、これからツアーに参加するのなら、絶対に早めに行って1等車の席を確保すべし。車内には、裸電球の照明や荷物棚、当時の広告や路線図などがあり、この列車が実際に走るのかと思うとワクワク。出発時刻が近づくと、男女2人の進行係が登場。地下鉄の歴史などを説明しながら出発進行 ! !
ガタンゴトンと普段よりもよく揺れる列車の旅はなかなか心地よいのだが、ひとときも休まず続けられる進行係の掛け合いはちょっとウルサイ。地下鉄に関す
る豆情報や観光案内など、一緒になって楽しむには大人数で参加したほうが面白いかも。とはいえ、このツアー大人料金は、80Fと、ちと高い。車窓の風景は
普段と変わらないし、写真撮影のためのビルアケムとベルシーの橋の上での停車時間も、車内からよりも、外から橋の上の車両を撮影する人のためのような気が
するし…。そんな訳で、ここだけのハナシ、無駄にお金を遣わずに30年代の車両の雰囲気を味わう方法をおすすめ。列車は、出発の30分前にはクレベール駅
のホームにスタンバイしていて、しかも自由に車内に出入りができるので、出発までの間、ちゃっかりタダで見学してしまおう。(里)
infos pratiques
■乗車には予約が必要。
まずは01 4002 3833(メトロのポスターなどに記されている番号と違うので注意)に電話し、予約番号をもらってChatelet-Les-Halles駅構内にある RATPのブティックへ。大人80F/子供(12歳未満)40/4歳未満無料。今後の運行は、9 /9 ・23、10/7 のみ。毎回150席のみ販売。
■RATPのブティック
ギマール設計の地下鉄の入口のミニチュアや駅名をデザインした小物、歴史の本などメトログッズでいっぱい。一見の価値アリです。