Le Keryado– ブイヤベースならこの店がおすすめです。

 パリ広しといえどもブイヤベースを出すレストランは数えるばかり。しかも値段も張るということになっているが、南仏の味が恋しくなった夜は、13区のビストロ”Le Keryado” の扉を開けてみよう。店内は常連客で和やかに賑わっている。それは《味良し・主人良し・お値段納得》の三拍子が、すべて揃っているから。
 ここのブイヤベース(140F)は魚介類とスープが別々に出てくるのが特徴。「どんな材料が使われているかわかるでしょう」と語るご主人ロベールさんの自信と気配りの表れだ。海老、カサゴ、カナガシラ、オマールなどから好きなものを皿にとり、スープを注ぎ、マヨネーズに似た黄色いソース、ルイユを適量浮かべて味わう。深みのある特製スープと贅沢な魚介類がひとつになって、舌が踊り出す。海の男たちに愛されてきたスープは、サフランよりもさまざまな香草を活かした味に仕上げてある。
 二人以上で来るならブイヤベースと一緒にコース料理(150F/110F)も注文し、分け合って食べるのもいい。今回はアントレに白ワインやレモンの風味が爽やかなリゼット(小サバ)のマリネ、メインには、おイモのコロッケ、ルジェ(ヒメジ)のフィレ、ラタトゥイユが盛り合わされているものを選んだ。どれも魚介類の魅力を知り尽くしたオリジナル料理だ。
 さてロベールさんは旅好きでも有名。特にベトナムがお気に入りでもう8回も訪れているとか。気がつくと店内にもベトナム音楽が流れているのだった。(瑞)

 


*32 rue Regnault 13e 01.4583.8758
日・月夜は休み。8月5日~31日は休業。