●Les monologues
de Vagin
タイトル『ヴァギナのひとりごと』とは一体なんだろう?と気になっていた。ヴァギナ=恥部の独り言ならば、性についての暴露話なのかな…と想像はしていた。調べてみるとアメリカ人劇作家エヴァ・エンスレ—が200人の女性から実際に聞き出した悩みや打ち明け話を元に書いた芝居だとわかった。おまけに演出家は私の好きなティリーだし…で観た感想は「軽やか、可笑しい、感動的」。独り芝居だけあって演じる女優の力量が物をいう。私が観たソフィー・デュエズはどちらかというと庶民的なパンチのきいた女優で、舞台にはエネルギーが充満していた。もうひとりの女優クリスチーヌ・ボワソンは、優雅で冷ややかな演じ方をするのだろうな…と想像。これも各人の性格、というかヴァギナの違いかな…お試しあれ。(海)
*Petit Theatre de Paris 01.4280.0181.
DANCES
●Sidi Larbi Cherkaoui
ベルギーのモロッコ人家庭に生まれ育ったが、マイケル・ジャクソンの踊りをテレビで見てダンスのトリコになり、独りで踊りをマスターしたというシディ・ラルビ・シェルカウイ。そのユニークな動きがベルギーのダンス界で注目され、今回の “Rien de Rien” で初の振り付けに挑む。回教、従来のバレエ、愛、自分自身などとの葛藤が踊られる。名チェリストのロエル・ディエルティエンスがコダイやリゲティの曲を舞台上で演奏する。
7日~10日/20h30 85F
*Les Abbesses : 31 rue des Abbesses 18e 01.4274.2277
●La Ribot
演劇的、絵画的要素を取り入れながら13の短い作品をソロで踊ったりして俳句ダンスなどと呼ばれたラ・リボットだが、現在はスペインを代表するダンサーとして認められている。今回の “Still distinguished” もソロ作品だが、ダンサーと観客を切り離していた舞台を取り払い、衣装も捨て、その「境のない表面」で観客も参加するパフォーマンス。
13日/21h 14日~17日/19hと21h 70F
*Theatre de la Ville : 2 place du Chatelet 4e 01.4274.2277