SELが裁判ざたに
今年の1月、スペイン国境沿いのアリエージュ県で、 SELの会員である英国人女性が、同会に所属する2人の男性に屋根を修理してもらったのはよかったのだが、近在の職人に “ヤミ労働”だと告発され裁判にかけられた。無申告で税金も社会保障も払わないだけでなく、 SELの会員同志の無償労働によって、企業や職人の市場を荒しているというわけである。軽罪裁判所はこの言い分を認めて、屋根の修理を頼んだ女性とそれを引き受けた男性2人にそれぞれ執行猶予付き2000Fの罰金と、建設職人会議所及びアリエージュ県公共建設連盟への “1フラン” の損害倍賞金の支払いを命じた。被告3人は控訴。9月18日、トゥールーズ控訴院は、屋根の修理への見返りとして、 “塩粒 grains de SEL “建ての交換券で定額の報酬が得られるので営利的な行為とは見なされるが、定期的に同種の仕事がなされていないのでヤミ労働にはあたらないとし、被告3人に無罪の判決を下した。SEL に関する初めての訴訟であり、この控訴院の判決は SEL の正当性を認める判例として画期的な意味を持つ。
(君)