「フランスでの30年間の音楽的アジテーション」と題された3枚組のアルバムは、68年5月の余波が聞かれる、69年録音のジャック・デュドンの過激なギター・ソロで始まる。サイケデリック・ロックをフランスで継承した《アム・ソン》、ソフトマシーンのギタリスト、デヴィッド・アレンがフランスで作った前衛ロックグループ《ゴング》、エスニックロックの《マージャン》、もろパンクロックの《メタル・アーバン》、人気上昇中のパスカル・コムラードと天才トランペッター、ジャック・ベロカルの15年前の共演、超絶技巧のギターを披露する20歳ちょっとのクロード・バルテルミー、ジルベール・アルトマンの指揮・演出で数十人のサックス奏者が共演する《アーバン・サックス》、そのアルトマンのドラムとジャン=フランソワ・ポヴロスのギター、ベロカルのトランペットが組んだ伝説的な《カタログ》… ロックとジャズの地下世界で常に熱く流れてきた音楽たち。こうした音楽が、時々間欠泉のごとく地下からほとばしり出て、地上音楽の流れも変えてしまうのだ、ということが実感できた。 (真) 目がくらみそうなテクニックに深い精神性を秘めたヴォーカル「ドゥルパド」は、インド音楽の原点ともいえる。「ドゥルパド」の名人を生んでいるダガール家のウスタド・F・ヴァシフッディン・ダガールがパリ公演。ルードラ・ヴィーナの幽幻な響きも聞かれるにちがいない。タンプーラ奏者のムサラット・ダガールとカマール・ダガール、それにパカワージ奏者のパルヴィーン・アリヤなどが共演する。 19、23、24日 / 20h 100F (割引80F) *Palais de l’Unesco, salle de cinema : 7 place Fontenoy 15e M!Segur 問い合わせと予約は 01.4201.0876 |