夏の演劇祭に 出かけてみたい。

 


 著名な演劇人たちが名を連ねるアヴィニョン・インに比べ、アヴィニョン・オフはこれから有名になろうとする役者たちのエネルギーに溢れている。今年52歳を迎えるインに比べ若いオフは、今から約30年前に国内外の小さな劇団と一般市民たちの交流の場として始められた。誰でも参加できるのがオフの魅力で、ここで話題をよんで各地で上演された舞台作品も数多い。
 友人の役者エマニュエル(以後 E)は今年はじめて自作自演の劇をひっさげてアヴィニョン・オフに参加する。彼にその感想を聞いてみた。 E :少し緊張気味。舞台役者にとってアヴィニョン参加は大切な意味をもつ、世界で一番大きな演劇祭だから。パブリックとの出会いはもちろんだけど、たくさんのプロと出会うことが大きな目的。
Q:準備は大変だった?
E:オフの事務所は干渉しないから、自分たちで劇場を探したり宿泊場所を手配した。劇場も2時間ずつの貸し出しで、その中で装置の組み立て、上演、装置の解体すべてを行わなくてはならないから、スタッフの敏速で息のあった行動が必要とされる。
Q:舞台劇 “UN SOUFFLE A L’AME” を一言でいうと?
E:僕の演じる souffleur (舞台上で役者にせりふをつけるプロンプター)は『シラノ・ド・ベルジュラック』の初演直前(1897年ミラノで)にこの世を去るけれど、彼はまったくの無欲で、生涯陰の存在である自分の仕事と役者たちを愛した。僕がこの悲喜劇で表現したかったのは、彼のもつ人間的な部分。悲劇の要素があるとはいえ、宣伝パレードは楽しく派手にやるつもり。プロンプターがフェスティバルに仕事を求めてやってくる、という設定でね。  
(海)
* “UN SOUFFLE A L’AME”
Theatre de l’Alize : 15 rue du 58eme
Regiment d’ Infanterie 04.9095.2207
7/10-8/2 20h30 60F /80F
*オフの詳しい情報や予約はフェスティバル開催中 (7/10-8/2) アヴィニョンの La Maison du Off (18 rue Buffon ) にて。


■ FESTIVAL DES JEUX DU THEATRE
DE SARLAT
 ぺリゴール地方の美しい町サルラでも毎夏演劇祭が行われている。アヴィニョンに続いて2番目に歴史の古いフェスティバルでは、パリでシーズン中に好評を得た舞台作品のほか、書き下ろしの舞台作品の上演や今まで舞台化されたことのない文学作品のテキストを演じるなどの試みが行われる。3年前から開催責任を負うジャン=ポール・トリボ氏が「伝統と現代性を混ぜてプログラムを組んだつもり」と語るとおり、モリエール、フェードー、ロスタン、カミュ、クンデラなどのバラエティに富んだ作品が並び、野外で上演される舞台たちは、サルラの自然に溶け込んで美しい効果を生み出す。

(海)

*47eme Festival des Jeux du Theatre de
Sarlat en Perigord 05.5331.1083
7/19日 – 8/5日まで。