ヘミングウェーのカクテル
4ページのレストランに登場したマヌエルさんに、爽やかな風味でサルサを踊る時にピッタリのカクテル〈モヒト〉の作り方を教わった。 「このカクテルは、ヘミングウェーがキューバに滞在していた時に思いついたものだ」
グラスにまずレモン1/4個分を絞り入れる。フレッシュなミントの葉を5、6枚を入れたら、ブラウンシュガー sucre de canne を小サジ1杯加える。ここでスプーンなどでミントの葉を押すようにしながら丁寧にかき混ぜるのは、砂糖を溶かすこともあるが、何よりもミントの香りを引き出すためだ。ここで氷を2片ほど入れて、ペリエを6分目ほど注ぐ。仕上げはもちろん白いラム酒。彼は4cc加えました。静かに全体を混ぜ合わせて、でき上がり。
「この店では、もちろんキューバ産のラム酒を使っているけれど、なぜか島のものとは味が違うのが不思議。風土が違うからかなあ。僕らはモヒトなんかは飲まない。年を経て少しコハク色になってきたものをドライで飲むのが一番だ」と、そのドライを飲みながら、葉巻きをくゆらすマヌエルさん。「この葉巻きは友人がハバナから持ってきてくれるんだ。それと元気の秘訣は何よりも美しい女たち…。音楽? キューバ産の “ソン son”がいいなあ。ギター、ベース、マラカス、それに時々はトランペットが加わるシンプルな編成から出てくる音がたまらない。だいぶ前に亡くなったけれど
Beny Moreというキューバの歌手は最高…」