(自由の女神) N° 409 1998-02-01 グルネル橋の下に立っていた私は、写真のごとく1月初旬に解体され、もうすぐル・アーヴル港から日本に向かいます。今年は日本が ”フランス年”で、それを記念して港区のお台場に引っ越し。4月28日から来年の1月まで東京湾を見下ろすことになりました。 私と同じ像がもう2体あるのをご存じ? ひとつは、もちろん、ニューヨーク湾にそびえ立つ高さ46メートルの像で、1884年、アメリカの独立百周年を祝してフランスから贈られました。もうひとつはリュクサンブール公園内にあり、やはりフレデリック・オーギュスト・バルトルディの作で、私たちの原型となったもの。 私はニューヨークの像に比べるとずっと小さく、観光客から忘れられた存在です。1889年に、フランス革命百周年を記念してパリのアメリカ人会から贈られたものです。最初は川上のエッフェル塔を見るように立っていたのですが、1967年に、大西洋彼方のニューヨーク湾に背を向けてはいけないというバルトルディの遺志に従い、川下を見やる西向きになりました。 来年には、ルーブル美術館にあるドラクロワの大作「人民を率いる自由の女神」も日本に行くことになっています。 (自由の女神) Share on : Recommandé:おすすめ記事 電子タバコの普及にも ひと役かっている。 故郷アルジェリアにちょっと似ている。 「多様で多彩」な地区。 本物のショコラに導かれて。 肉体と精神のコントロールは自転車で。 コミュニティの連帯感。