Artistes tchèques en Bretagne
バカンスでブルターニュに行くなら、ぜひ寄りたいのがこの博物館。カンペールの中心街にあるブルターニュ文化の博物館で、ブルターニュに滞在したチェコ人アーティストたちの特別展を開催中だ。19世紀後半、パリには世界中から美術家が集まった。パリに来たチェコ人アーティストたちはブルターニュに惹かれた。海があるだけでなく、中欧とは光が違う。エキゾティックだが、野性味のある田舎の風景は故国を思い出させた。ここでは19世紀後半から第2次大戦後までの油彩、風刺画、彫刻など80点をプラハ国立美術館の協力で展示している。中でも大物はクプカとミュシャだ。クプカからは、グランパレでの回顧展に出た海の岩の上に座る女性像のヴァリエーションが出ている。海は女性の性的力の象徴で岩が男性なのだそうだ。ミュシャは民族衣装を着た優雅な女性を装飾画にした。注目すべきはブルターニュを第二の故郷とみなしたヤン・ズラザヴィ。独特のグラフィックなスタイルで、人のいない夢の世界のような海辺の風景を描いた。戦後パリに来たトワイヤンは、有名なシュルレアリスムの作家だ。羽、石、木など自然の中にあるものを題材にし、幽玄でちょっと不気味な世界を創り出している。(羽)
9月30日まで 9月16日まで無休。それ以降は月祭休。
パリ・モンパルナス駅から直行で3時間半。
カンペール駅から徒歩10分。