Jean Rozeの高級シルク生地 2019-02-20 MADE IN FRANCE 0連載コラム 絹織物と言えばリヨンが有名だが、ロワール川流域のトゥール郊外に17世紀から続く絹織物の会社があると聞いて訪れてみた。 壁布、カーテン、椅子・ソファなどインテリア用の高級シルク生地を製造するジャン・ローズ社だ。シャンボール城、ヴィランドリー城などのロワール川古城、美術館、高級ホテ [...]
L’illusion verte グリーンウォッシングの実態。 2019-02-12 社会ラボ 0連載コラム 企業や団体が「環境に良い持続可能なことをしている」と公言しながら、それが誇大広告であったり、裏では逆のことをしていることを「グリーンウォッシング greenwashing」という。 オーストリアのヴェルナー・ボーテ監督は、ドイツ人の作家でジャーナリストのカトリン・ハートマンを [...]
ルソーの静かな食卓 〈1〉 2019-02-11 ルソーの静かな食卓 0連載コラム ジャン=ジャック・ルソー(1712〜1778年)は、18世紀のフランスを舞台に活躍した異端の思想家だ。ヨーロッパ中でベストセラーになった恋愛小説『新エロイーズ』(1761年)、自由な社会について論じた『社会契約論』(1762年)、独自の教育論が注目を集めた 『エミール』(176 [...]
マダム・キミのシルバーラウンジ:2019年2月1日号 2019-02-09 シルバーラウンジ 0連載コラム Cさんは87歳。画家のご主人(木原康行氏)と共にパリに来たのは49年前のこと。彼は少年期の病が元で35歳で聴覚を失ったが、銅版画界では希に見る創造性をもって数々の傑作を遺し、2011 年に亡くなった。未亡人となったCさんは、次女が待っている日本に帰ろうか、パリに居 [...]
Clairvoyのブーツ 2019-01-24 MADE IN FRANCE 0連載コラム パリのピガール界隈のこまごまとした商店が並ぶ通りに、主にスペクタクル用のブーツを手作りする小さな店とアトリエがある。1945年にこの地で創業したクレールヴォワだ。ムーラン・ルージュなどのキャバレー、演劇、ダンス、サーカス、映画用のブーツや靴をオーダーメイドで手作りしている。 [...]
Manufacture Vuilleminの置時計 2018-12-30 MADE IN FRANCE 0連載コラム 置時計や掛時計が一般家庭からほぼ姿を消した今でも、多くのフランス人には子どもの頃におばあちゃんの家にあった大きな時計の思い出がある。フランスではスイスに近いブザンソンとその周辺地域が時計の生産地として有名だが、スイス資本に買収されたり、スイスに移転したりして、残った企業も、ムー [...]
国の建物を市が没収、市民を住まわせる モントルイユ市長の試み。 2018-12-11 抵抗する人 0連載コラム パリ郊外のモントルイユ市バラ通りにある国の建物「バラのフォワイエ(移民用宿舎)」の住人はほとんどがマリ人の男性。老朽化し、住める状態でないことは前から指摘されていた。あまりのひどさに、パトリス・べサック市長は、9月26日、2015年から空き家になっていた別の国有の建物を没収し、 [...]
マダム・キミのシルバーラウンジ2018年12月1日号 2018-12-11 シルバーラウンジ 0連載コラム 造形作家の嘉野稔氏は1930年、奄美大島生まれ、7歳の時、1人娘しかいない祖母の養子になる。芸大卒後、政府留学生として57年に渡仏し、国際大学都市日本館に入る。ロマネスク彫刻に心酔し、創作を続け、2007年にパリ郊外で亡くなった。未亡人のミサワさんは85歳。日本テレビの留学資金 [...]
ノエルのごちそうにホタテ貝のグラタン。 2018-12-08 魚料理 0連載コラム#RestezChezVous Gratin de coquilles Saint-Jacques オーブンで焼くホタテ貝のグラタンの欠点は、どうしても貝柱に火が通りすぎてしまうこと。そこで今回は折り込みパイ生地で覆って焼いてみた。 魚屋が貝柱とオレンジ色の卵巣corailを殻からはずしくれるけれど、くぼん [...]
Clairefontaineのノート 2018-11-18 MADE IN FRANCE 0連載コラム 長髪女性の横顔のマークが目印のクレールフォンテーヌのノートは、フランスでは昔から馴染み深い。学校の配るリストを片手に「grands carreaux(大きな方眼)」、「petits carreaux (小さな方眼)」といった子どものノートをそろえるのは、毎年9月の新学期の年中行 [...]