Monet Collectionneur
自分のメセナ、エルネスト・オシュデの妻アリスとオシュデの死後に子連れ結婚、画家としても成功し、幸せに暮らしたモネ…。けれども、双方に連れ子があり、家族のいざこざはなかったのかとずっと思っていたが、やはりあった。本展は、作品を通してモネ家のお家事情を明らかにしている。アリスの死後、母の部屋にあったマネが描いた自分の肖像画がない、それを返せとアリスの連れ子、ジャックはモネを訴えた。結局本人の思い違いが証明されたが、有名画商まで巻き込んだ裁判になった。この絵は東京の国立西洋美術館から貸し出されている。モネの死後、実子ミシェルはサファリに狂い、父の絵と父がコレクションしていたセザンヌなどを売り払って財産を使い果たした。そんな息子を予想だにせず、モネはルノワールなど友人の作品を、本人からでなく、わざわざ画商を通して高く買い、画家の評価が高まるよう配慮していた。本展のために集められた、散逸した収集品には逸品が多く、モネの鑑識眼の高さがわかる。(羽)
1/14まで
マルモッタン・モネ美術館
Adresse : 2 rue Louis-Bouilly, 75016 Paris月休