100年ぶり、パリにとって3度目の夏のオリンピックが幕を開ける。参加国は203ヵ国、選手1万500人。7月26日は8500人の選手を乗せた百艘の船がセーヌ川をパレードする、盛大な開会式が予定されている(上はイメージ画像)。5月8日、ギリシャから船でマルセイユ港に到着した聖火は、1万人のランナーの手から手へとリレーされ全国をめぐっているところだ。革命記念日の14日にパリに到着し、15日も市内を走り、パリ首都圏各地を巡って開会式に登場する。
公共交通機関の整備が間に合わないとパリ市長が嘆いたこともあったが、メトロは延長され新しい駅のオープンも続く。エッフェル塔にも五大陸を象徴する五輪が掲げられ、それらしくなってきた。
フランス随所で五輪に関連した展覧会も開かれている。移民史博物館の 「オリンピック主義」展(p.4)は、近代オリンピック130年の歴史が、戦争、植民地の独立、人種差別との闘い、女性・性的マイノリティーの権利獲得などの運動とともにあったことに気付かされる。この展覧会を見ると、今大会で初めて出場者の男女均等が実現することの意味合いも強く感じられる。
とはいえ開会まで1ヵ月を切っても、五輪どころではない、という人も多いだろう。その前に総選挙があるからだ。国の方向転換の可能性をはらんだ選挙が終わらないと、祭りのことが考えられないのだ。(六)
オリンピック競技会場マップ
Club France フランス応援村、
他国の応援パビリオンも、ラ・ヴィレット公園に登場。
ラヴィレット公園内のLa Grande Halle にはフランスのファンゾーンClub Franceが設置される。ビッグスクリーンでの観戦、選手と観客が集い、子どもや障害者も130種のスポーツを試すことができるスポーツ村があり、夜はコンサートやDJ (入場料5€/パラ期間中は無料)。カナダ、ブラジル、メキシコ、モンゴル、南アなど15ヵ国ほどのパビリオンも公園内に登場。入場時間帯や入場料の有無など国により違うので確認を。www.lavillette.com/parc-des-nations
Club France (La Grande Halle de la Villette内):
211 av. Jean Jaurès 19e. 10-02h (屋外:10h – 23h)
M°Porte de Pantin/Porte de la Villette