「家」に暖かみや丸みが生まれる 2014-04-02 舞台・映画 0 家族の問題を扱う戯曲は多々ある。記憶に一番残っているのは、1990年代にアニエス・ジャウイとジャン=ピエール・バクリが書き下ろし、主演し、成功を収めた『Un air de famille 家族の気分』で、セドリック・クラピッシュ監督によって映画にもなり、フランスでは、こんな些細 [...]
Week-ends 2014-03-05 舞台・映画 0 週末に田舎の別荘で過ごす友人同士の中年カップル2組。ずっとこのままでいられるかと思いきや、片方のカップルはあっけなく破綻。何千年も変わらぬノルマンディーの自然の中、移ろいやすい人の心を、トリュフォー流ナレーションVoix offも交えて定点観測。浮かび上がるのは、人生の皮肉と残 [...]
ステレオタイプからの解放。『Free Fall』 2014-03-04 舞台・映画 0 警察(機動隊)の合宿で訓練に励むマルクに、同僚のケイが何かと絡んでくる。不愉快だとばかり突っぱねていたが次第にケイのことが気になり始めるマルク。家に帰れば大きなおなかを抱えた妻のベティナとの暖かな時間が流れる。 やがてケイが同じ部隊に配属され、再びマルクの前に現れる。何故か心 [...]
Guillaume Gallienne (1972-) 2014-02-27 舞台・映画 0 自伝的コメディ映画『Les garçons et Guillaume, à table!』を、自作自演で発表したギヨーム・ガリエンヌ。本人と母親を一人二役でこなす異色作ながら、210万人の観客を集める大ヒットに。 実業家のフランス人父とグルジア系ロ [...]
「カメラの揺れは、変動する社会に呼応しています」 2014-02-06 舞台・映画 0 ● 『C’est eux les chiens』のイシャム・ラスリ監督インタビュー テレビクルーが「アラブの春」に沸くカサブランカのけん噪をとらえる。そこへ偶然通り過ぎる初老の男。かつて民衆の反乱に参加し投獄され、ようやく出所したばかりのようだ。カメラはこの奇妙な男 [...]
豊かな時間のぬくもり。 2014-01-31 舞台・映画 0 中編『女っ気なし』と短編『遭難者』の2本がカップリング公開され、すっかりファンになってしまった監督のギヨーム・ブラックと主演のヴァンサン・マケーニュのコンビが放つ初長編『Tonnerre』。 雷鳴という意味だけど、これは舞台となる田舎町の地名でもある。ちょっと名の [...]
鬼才が生きた愛と非情の町、ローマ。 2013-12-06 舞台・映画 0 L'Exposition "Pasolini Roma" イタリアが生んだ才能、ピエル・パオロ・パゾニーリ。現在シネマテークで、鬼才とローマの町との関係に焦点を当てた展覧会が開催中。本企画はスペイン、イタリア、ドイツの文化機関との共同製作。すでにバルセロナで好評のスタートを切 [...]
バックコーラス歌手の「歌」 2013-12-04 舞台・映画 0 誰でも知っている世界的な大ヒット曲、ポピュラー音楽界のカリスマ・スター…、彼らを陰で支えたバックコーラスのシンガーたちにスポットライトを当てたドキュメンタリーが、モーガン・ネヴィル監督の『Twenty feet from stardom バックコーラスの [...]
【演劇】手話で劇を演ずる 2013-12-03 舞台・映画 0 世界中に手話を使う人は4500万人いて、126の異なった手話言語が存在するという。所変われば話す言葉だけでなく、手話も違ってくる。イギリスとアメリカの手話にも大きな違いがあるという。ビジュアルな手話は、話し言葉や書き言葉以上にその土地の歴史や習慣が大きく影響しているのだろう。 [...]
我が目を疑う光景が…。 2013-11-07 舞台・映画 0 我々は列車の中に閉じ込められている。時は2031年、地球は温暖化防止策に失敗し逆に氷河期に突入してしまった。生き残った人間は、この雪国列車に乗ってひたすら、すでに17年間も、凍てついた地球上をぐるぐると暴走しているのだ。列車が止まれば一巻の終わり。出だしから何やらワケのわからな [...]